ピアノ修理記録
神奈川県座間市ひばりが丘にあるピアノハウスジャパンの修理工場スズキピアノサービスセンターは創業40年超。世界中の様々なピアノを修理してまいりました。 これからピアノ修理をご検討いただきます皆様に、ピアノ修理とはどのようなものかご理解いただくため、以下に修理写真の一部を公開いたします。
普段はなかなか見られないピアノの内部や、国内ではなかなかお目にかかれない珍しいピアノの写真もございます。 どうぞお楽しみください。
Steinway&Sons Model B 1907年製造
透かし彫りの譜面台、豪華な丸脚、ペダル、縁取り装飾付の鋳鉄製フレーム等、大変贅沢な雰囲気のあるピアノです。
100年以上経過したピアノですが、リビルド修理により、まだまだ現役で使えるピアノの生まれ変わりました。
タッチはとてもなめらかで弾きやすく、大変豊かで、落ち着きのある美しい響きを持つピアノです。現在ピアノハウスショールームに展示中ですので、 お問い合わせの上、是非ご試弾にご来店くださいませ。
【修理内容】
外装全塗装、フレーム、響鳴板の修理・調整・再塗装、全弦張替、ハンマー・アッセンブリ交換、ウィペン・アッセンブリ交換、ダンパーフェルト総張替、 アクション再調整、その他摩耗部品(フェルト・クロス等)交換・調律・整音
リビルド完成
弦、内装、譜面台
外装、丸脚、ペダルボックス。
正面から。
ピアノ修理前の状態
錆びた弦、傷んだ響鳴板、傷つき、くすんだフレーム
緩めの調律ピン
外装の剥がれ
傷んだダンパー(3本止め)
レトロな鍵盤蓋のロゴ
部品交換のため、ハンマー・アッセンブリ、ウィペン・アッセンブリを取り外したアクション・レール
古くても3本ペダルです。アクションについたソステヌート・ロッド
傷んだ響鳴板とレトロなロゴ。
フレームと本体をつなぐ金属製のくさび。この位置も響きに関わってきます。
棚板の奥に位置するダンパー・アッセンブリ。
ピアノ修理プロセス
響鳴板を再塗装しました。
ピアノの裏側から響鳴板とペダル・トラップワーク部を修理。
弦を取り外し、調律ピンを抜き取りました。
フレームと本体を分離して作業します。
フレームを再塗装。
スタインウェイのフレームの字に墨入れします。
フレームと本体を慎重に組み合わせます。
フレームは響鳴板の縁にある木製の円柱(ダボ)の上にのります。
縁に沿って並ぶダボの上にフレームの加重が分散するように配慮します。
高音部から低音部までダボの高さを適切に揃えていきます。
フレームの取り付けが終え、アグラフを交換しています。
トルクに注意しながら、新しい調律ピンを慎重に打ち込みます。
レギュレーティング・ボタンを交換しています。「レットオフ」という寸度を決める重要な部品です。
アクション・レールにウィペンの交換
その他のピアノについても随時写真を掲載していきますので、お楽しみに。